ファクタリングの審査について徹底解説!審査基準から審査落ちになる理由
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「ファクタリングに申し込みたいけど審査が不安だな…」
「ファクタリングの審査ってどこを見られるんだろう…」
カードローンや銀行融資に申し込めるのであれば、そちらを利用する方が手数料の面から考えると健全ですし、「最終手段」と言われているファクタリングを利用するならその時点で審査に不安があって当たり前です。
- ファクタリング会社の審査基準
- よくある審査落ちになる場合
- ファクタリング会社が審査の前に考えていること
- ファクタリングの審査通過に不安な場合にできること
この記事では、ファクタリングの審査に不安がある方のために上記のようなことを細かく解説します。
自分の状況に置き換えて、審査に通るためにはどうすればよいのか考えてみてください。
この記事を読めば、ファクタリングの審査に通る可能性は高くなります。是非最後までお付き合いください。
ファクタリングについては、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
ファイナンシャルプランナー
監修者金子 賢司
株式会社エイチームライフデザイン
編集者イーデス編集部
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ファクタリング会社の審査基準
これらファクタリング会社の5つの審査基準についてさらに詳しく説明します。
売掛先の信頼度
ファクタリングの主な審査基準の1つ目は、売掛先の信頼度です。
ファクタリング審査で信用度が重要になるのは、ファクタリングの申し込みをした契約先の会社(売掛先)です。
カードローンや銀行融資と異なり、ファクタリングの申し込みをした会社ではありません。
カードローンや銀行融資の場合、資金を回収する相手はあくまで、お金を貸した企業になります。当然のことながら、お金を貸した会社の信用が重要。
ファクタリングの場合は、ファクタリングを利用した会社の信用度が低くても売掛先の信用度が高ければ問題なく資金を回収できます。
もちろん先程説明したように、ファクタリングを利用する会社が二重譲渡をするリスクや社会保険や税金を滞納しているリスクはしっかり審査されます。
しかし、カードローンや銀行融資のように赤字決算だからファクタリングを利用できないということにはなりません。
売掛金を回収できると判断してもらうことができれば、ファクタリングを利用することは十分可能です。
ファクタリング会社が、売掛先の信用度の審査で重視する項目は、ファクタリング利用会社が売掛先の与信を通した時に見た情報です。
そのため、自社で管理している情報を渡すのも信用度を上げる一つの手になります。
売掛金の支払期日
ファクタリングの主な審査基準の2つ目は、ファクタリング会社にとって重要なポイントになる売掛金の支払い期日です。
売掛金の支払日までの期間が長ければ長いほど、本当に支払われるのか怪しくなります。
極端な例でいえば、明日に支払いがあるものと、半年先に支払いがあるものを比較すればわかりやすいと思います。
当然、期日が短い売掛金のほうが、ファクタリングの審査を通すにあたっては有利になります。
申し込み担当者の受け答え
ファクタリングを利用する会社のモラルを審査するうえで、担当者の受け答えの仕方もポイントになります。
先程も述べましたが、ファクタリングを利用する会社の中には、二重譲渡などを企てている会社も残念ながら存在します。
そのような会社にファクタリングを利用されないために、代表者や申込み担当者の受け答えを重要な審査基準にしているのです。
代表者や申込み担当者の受け答えの審査は主に面談で行われます。
面談の際にファクタリング会社が見ているポイントは、以下のようなことです。
ファクタリング会社が見ているポイント
- 書類に関する回答が正しいか?
- 質問の答えが二転三転しないか?
- うそをついていないか?
- 身だしなみや時間に遅れたりしていないか?
社会人として身だしなみや時間に遅れないことは当たり前です。また、ファクタリング会社は、書類に関する質問への答えについてもチェックしています。
同じ内容を違う言い方で質問するなど、テクニカルな方法を使うことも十分考えられます。
ファクタリング会社は当然プロです。相手のほころびを見つけるためにあの手この手で質問をして審査の精度を上げるのです。
ファクタリング会社と面談する際は、身だしなみや質問に齟齬が出ないようにしっかりと準備することが大切です。
ファクタリング利用会社の売上規模とファクタリングの利用金額のバランス
ファクタリングの主な審査基準の4つ目は、ファクタリング利用会社の売上規模とファクタリングの利用金額のバランスが合っているかどうかです。
一般的に考えて、普段の月商をはるかに越える売掛金をファクタリングに利用することは考えにくいです。
例えば月商1億円の会社が5,000万円のファクタリングの申込みをしても違和感はありません。
しかし月商1,000万円の会社が5,000万円のファクタリングを申し込んできたらどうでしょうか?
なにか大きな仕事があって、大きな金額の売掛金を手に入れたのかもしれません。
しかし、下記のようなケースを審査で想定されてしまいます。
審査で想定されるリスク
- 売掛先が倒産するリスク
- 売掛金が、しっかり入金されないリスク
一般的には、売上とのバランスがおかしいファクタリングの利用は、審査に通ることが難しいと考えたほうがよいかもしれません。
ファクタリング利用会社の信用力
ファクタリングの主な審査基準の5つ目は、ファクタリング利用会社の信用状況です。
ファクタリングは基本的に売掛先の信用力が高ければ利用できることが多い資金調達方法です。
しかし、ファクタリング利用会社の信用力が一切関係ないわけではありません。特に2社間ファクタリングの場合は、ファクタリング利用会社の信用力も重要になります。
なぜなら2社間ファクタリングの場合、売掛金の入金がファクタリング利用会社に入るからです。
入金になった売掛金をそのままファクタリング会社に渡せばなんの問題もありません。
しかし経営状況が苦しいファクタリング利用会社の場合、売掛金をそのまま持ち逃げしてしまう可能性があるからです。
3社間ファクタリングの場合は、売掛先から、直接ファクタリング会社に入金になるので、2社間ファクタリングの場合よりもファクタリング会社の信用力は問われません。
しかし3社間ファクタリングの場合も先程述べて社会保険料や税金の滞納のリスクについてはよく確認します。
ファクタリングはあくまで売掛先の信用力が重要ですが、ファクタリング利用会社の信用力がまったく関係ないわけではないのです。
ファクタリングを利用する際は、自社の信用力もある程度関係してくるということはよく覚えておきましょう。
ファクタリング審査でよくある審査落ちになる理由
基本的にファクタリングは、売掛先の信用力が高ければ問題なく審査を通過できる資金調達方法ではあります。
しかし、審査通過率が高いといわれているファクタリングでも審査に落ちてしまうケースはあります。
この章では、ファクタリングの審査に落ちるよくあるケースを説明します。
売掛金が本当にあることが証明できない場合
ファクタリングの審査に落ちてしまうよくあるケースの1つ目は、売掛金が本当にあるか証明できない場合です。
正当にファクタリングの申込みをする方にとっては、なにをいっているのか分からないかもしれません。
しかし世の中には架空の売掛金を使ってファクタリングの申込みをする人がいるのです。
売掛金が本当にあるかどうかを証明できない場合は、当然ですがファクタリングの利用はできません。
基本的に、売掛金が本当にあるかどうかは下記の3項目で証明できます。
- 基本契約書
- 発注書
- 受注書
これらは売掛取引を行う際の当たり前の書類ですが、悪質なファクタリング利用会社の場合、売掛金をねつ造したり、存在しない売掛金をでっち上げたりするでしょう。
そのような場合、売掛取引で必要な上記の書類がないケースや簡単な請求書のみしかないケースも多いようです。
もし上記3項目がない場合は本当に売掛金があるのか証明できないため、ファクタリングの審査に通らなくなります。
2社間よりも3社間ファクタリングの方が審査に通りやすい
売掛金が架空のものであることがファクタリング会社にとっては一番怖いことです。
3社間ファクタリングであればそのリスクは軽減されるため、ファクタリングを利用できる可能性が高くなります。
これはファクタリング会社が、債権譲渡通知を売掛先に行うためです。
債権譲渡通知とは、「売掛金の譲渡を受けました」という通知です。この債権譲渡通知を売掛先に行うので、売掛金のでっち上げのリスクが軽減されます。
一方、2社間ファクタリングでは、債権譲渡通知は行われません。2社間ファクタリングの最大のメリットは、売掛先にファクタリングを利用した事実を知られないことだからです。
もし売掛先にファクタリングの利用を知られて問題なければ手数料の安い3社間ファクタリングを利用すればよいのです。
2社間ファクタリングでは、売掛金を譲渡した事実を証明するために、債権譲渡登記が行われます。
しかし債権譲渡登記を行ったとしても架空の債権であったらなんの意味もありません。
よって、売掛金を発行した企業に売掛金を譲渡した事実を知らせる3社間ファクタリングのほうが、ファクタリング業者に取ってはリスクが低いのです。
本当にファクタリング会社を騙す人達が存在する
残念ながらファクタリング業者を騙す人達は存在します。
ファクタリングを利用する会社は、基本的には銀行融資などを受けることができない、経営状況が苦しい状態です。
資金繰りに切羽詰まると冷静な判断ができずに犯罪に手を染めてしまうことがあるのです。
また、初めからファクタリング会社を騙して資金を強奪しようと考えている悪い人もいます。
このように、実際にファクタリング会社を騙す会社が存在するため、ファクタリング会社はしっかり審査をするのです。
売掛先が個人の場合
売掛先が個人の場合、信用状況を調べることが難しいため、企業が売掛先の場合に比べると審査はかなり厳しくなります。
企業の場合は、IR(上場企業の場合)や帝国データバンク、東商リサーチなどで信用状況を調べることが可能です。
しかし個人の場合、信用状況を調べる術がありません。
個人が売掛先の場合は、資金が回収できないリスクが高まるため、ファクタリングの審査に落ちてしまうことはよくあるケースです。
ファクタリング会社が審査の前に考えていること
ファクタリング会社が審査の前に考えていることは次の4つです。
事前にファクタリング会社が考えていることが分かれば、いざファクタリングの審査に臨む時に有利になります。
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子 賢司の一言コメント!
ファクタリングは、売掛債権をファクタリング業者に買い取ってもらい現金化する仕組みです。そのため売掛先の信頼性が重視され、利用者の信用情報に問題があっても利用できる可能性があります。 しかしファクタリング業者は、売掛金の未回収リスクには敏感です。なぜならファクタリングは、売掛債権が未回収になっても、利用者に支払いを請求できない「ノンリコース契約」が一般的だからです。 逆に上場企業や公的機関など信頼性が高い売掛先の請求書であれば、安い手数料で買い取ってもらえる可能性があります。
金子さん
さらに詳しく解説していきます。
回収予定の売掛金はどんな種類なのか
ファクタリング会社が審査の前に考えていることの1つ目は、回収予定の売掛金がどのような種類の売掛金であるかです。
売掛金には大きく分けて次の2種類があります。
売掛金の2種類
- 一時的に発生している売掛金
- 継続的に発生する可能性のある売掛金
一時的に発生している売掛金の場合、日頃取引が浅いことが考えられます。日頃の取引が浅い場合、売掛金の回収のリスクが高まることが想定されます。
一方、継続的に発生する可能性のある売掛金の場合は、ファクタリング利用会社と売掛金を発行した企業とは、長年の取引実績があることが推測されます。
長年の取引実績のある企業が発行した売掛金であれば回収できる可能性が高いとファクタリング業者は考えます。
もし長年の取引実績が無くても今後、継続して発生する売掛金であれば、取引を継続して行う意思があることは間違いないと判断されます。
そのため、一時的に発生した売掛金よりも回収できる可能性は高いとファクタリング業者はみなしてくれます。
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子 賢司の一言コメント!
ファクタリングを利用する際の必要書類として、事業で利用している銀行口座のコピーの提出を求めるファクタリング業者もあります。これは提示された請求書が、本当に定期的に取引をしている売掛先のものかどうかを確認するためです。 口座の内容から、定期的に取引をしていることが確認できれば、審査に通る可能性が高いでしょう。また日付をみれば、売掛金が期日内に入金されているかも確認ができます。
金子さん
二重譲渡の可能性はないか
ファクタリング会社が審査の前に考えていることの2つ目は、売掛金の二重譲渡の可能性はないかということです。
売掛金の二重譲渡とは、ファクタリングに利用する売掛金を複数のファクタリング会社にファクタリングを持ちかけていることを指します。
売掛金は現金ではありません。あくまでお金を受け取る権利です。ファクタリングを利用する場合に、売掛金の目に見えにくいという特性を悪用する会社があるかもしれません。
当然、売掛金の二重譲渡は犯罪になります。1つしかない売掛金を、何社にも譲渡するように見せかけることになるからです。
しかし、ファクタリングを利用する会社の中に、二重譲渡を考えている会社がいないとは言い切れません。
計画倒産を企て、できるだけ多くの資金を集めたい会社があるかもしれません。現金であればその場限りの取引になるので二重譲渡は発生しません。
しかし、売掛金はあくまでも現金を受け取る権利になります。目に見えないものであることを悪用して資金を多く集める会社がないとは残念ながら言い切れないのです。
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子 賢司の一言コメント!
ファクタリングはノンリコース(償還請求権なし)契約が一般的です。 つまり仮に利用者が売掛金を回収できず、ファクタリング業者に返済できない場合、その損失はファクタリング業者が負わなければなりません。 二重譲渡をされてしまうと、回収ができないため、ファクタリング業者は慎重に審査をします。 利用者とファクタリング業者の二社で契約をする二社間ファクタリングの手数料が高いのは、こうしたリスクを加味しているためと考えられます。
金子さん
資産の差し押さえが発生する可能性はないか
ファクタリング会社が審査の前に考えていることの3つ目は、資産の差し押さえが発生する可能性はないかということです。
税金や社会保険料などを滞納している会社の場合、売掛金は、差し押さえの対象の資産になります。
もし差し押さえが行われた場合、ファクタリング会社は譲渡を受けた売掛金の回収ができないことになってしまいます。
通常のファクタリングの場合、特に注意が必要ですが、国保連などを相手にする医療ファクタリングの場合も、ファクタリング会社は、差し押さえのリスクを気にします。
医療ファクタリングの場合、売掛金(医療報酬債権)の回収相手は、国保連などの公的機関になります。
公的機関になるので、売掛先から資金を回収できない可能性はほとんどありません。
しかし、差し押さえのリスクは別です。
もし医療ファクタリングのように売掛先の信用が高い場合でも、ファクタリングを利用した会社に差し押さえのリスクがある場合は、資金が回収できないリスクが発生します。
税金や社会保険などの滞納の場合の差し押さえは、強制力が非常に強いのでファクタリング会社は、差し押さえのリスクを気にするのです。
架空の売掛金ではないか
ファクタリング会社が審査の前に考えていることの4つ目は、ファクタリングに利用される売掛金が架空の売掛金ではないかということです。
ファクタリングを利用する会社は、基本的に銀行融資などを受けることができない経営状況が厳しい会社です。
ファクタリング会社はそのことをわかっているので、売掛金が本当に実在するかを疑います。
そもそもの話にはなりますが、ファクタリングに利用される債権が実在するかどうかをファクタリング会社は事前に考えているのです。
ファクタリングの審査通過に不安がある場合にできること
審査に不安がある場合に、ファクタリング利用会社ができることは主に2つあります。
- 必要書類をすべて用意して信用度を上げる
- 対面で話すときに誠実に対応する
ファクタリングの審査に不安がある場合にできることについてさらに詳しく説明します。
必要書類をすべて用意して信用度を上げる
ファクタリングの審査に不安がある場合にできることの1つ目は、必要書類をすべて用意して信用度を上げることです。
ファクタリングの審査に必要なのは下記の4点です。
- 本人確認書類(免許証やパスポート)
- 売掛先への請求書
- 契約書・納品書・注文書・発注書など
- 入出金の通帳
これらの書類は一般的にどのファクタリング会社を利用するにしても必要になると思っていてください。
次に、ファクタリング会社によっては、求められる可能性のある書類は以下のとおりです。
- 会社謄本
- 決算書
- 売掛先への請求書
- 納税証明書
- 他社で利用したファクタリング契約書
ファクタリング業者によって必要な書類は異なってくるのでよく確認する必要があります。
どれも当たり前の書類であると思いますが、ファクタリングを利用する会社の中には、これらの書類を満足に用意していない会社もあります。
これらをしっかりと事前に準備しているだけでも信頼を得ることができます。
対面で話すときに誠実に対応する
ファクタリングの審査に不安がある場合にできることの2つ目は、対面で話すときに誠実に対応することです。審査基準のところでもご紹介しましたが、意外に見られているのが、相談に行っている際の態度や言動です。
ファクタリング業者は、面談の際に、ファクタリング利用会社のモラルを見ていて、モラルのない会社を審査に通すことはできません。
ファクタリングの利用をする際の面談で誠実に対応することで、審査が通る可能性は高くなります。
ファクタリング契約については、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回は、ファクタリングの審査について説明しました。ファクタリングはカードローンや銀行融資に比べて審査が通りやすい資金調達方法であるといわれています。
しかし、ファクタリングを利用する会社の中には、ファクタリング業者から資金をだまし取ろうとしている人も残念ながらいます。
ファクタリングは、自社の信用状況が悪化していても利用することのできる資金調達方法です。
しかしファクタリングの利用にも当然ですが審査があります。
今回説明したファクタリングの審査のポイントについてしっかり理解し、資金調達の方法としてファクタリングの理解を深めていただければ幸いです。
CFP(日本FP協会会員)
監修者 金子 賢司の一言コメント!
ファクタリングは、ファクタリング業者との信頼関係構築も重要です。 最初は提出書類が多く、審査に時間がかかっていたものが、繰り返し同じファクタリング業者を利用していると、提出書類も少なくなり、審査もスピーディに進むことがあります。 二重譲渡や架空債権は論外ですが、必要書類を速やかに提出する、ファクタリング業者からの問い合わせに誠実に対応するといった基本的な対応を徹底することも重要な要素です。
金子さん