コラム

2021/08/05

マネジメント層に求める意識や行動を言語化した「エイチームマネジメントスタイル」公開!

マネジメント層に求める意識や行動を言語化した「エイチームマネジメントスタイル」公開!

2019年11月に、マネージャー以上の役職者に求める意識や行動、スキルなどを言語化した「エイチームマネジメントスタイル」を策定し、全社員に公開しました。目指すべきマネジメント基準を明文化し、研修やサーベイを活用して、全社への浸透を進めました。このコラムでは、「エイチームマネジメントスタイル」の主文・副文を公開するとともに、マネジメントスタイルの策定背景から浸透施策の全容についてまとめました。

「エイチームマネジメントスタイル」策定の背景

エイチームは2012年の東証一部上場以来、事業拡大に伴い人員が大幅に増加し、現在は約1,000名超の社員が在籍しています。これまで、積極的に若手社員にマネジメントを任せてきました。しかし、組織が拡大・多重化する中で、マネジメント層への教育の強化や新任マネージャーの育成などが課題としてありました。また、かつては多くの社員が経営層から人材育成や組織づくりへの考えや想いを直接聞く機会が少なからず存在しましたが、そのような機会が少なくなりました。そうした課題を解決するために、マネージャー以上の役職者に求められる役割や期待、意識や行動、スキル・スタンスを言語化した「エイチームマネジメントスタイル」の策定に至りました。

なお、エイチームが「大切にしていること」として“Ateam People”を掲げています。“Ateam People”では、エイチームが大切にする価値観、そしてそのような価値観を持つ人たちを、”Ateam People”(エイチームピープル)として定義しています。
エイチーム コーポレートサイト「大切にしていること

エイチームのキャリア支援や研修に関する情報
【キャリア支援・研修】個のパフォーマンスを高めながら長期的なキャリア形成を支援するエイチームのキャリア支援・研修をご紹介

「マネジメントスタイル」の構成

「マネジメントスタイル」はマネージャーに求める価値観や行動、姿勢などをまとめた「はじめに」と「10の要素」から構成されています。「おわりに」は、マネージャーとしての心がけを記載しています。「マネージャーはあくまでも役割であって、人の優劣を決めるものではない」「自分は常に未熟であることを認識しながら、誰より真摯・誠実・謙虚に学び続ける」などのメッセージで締めくくっています。こうしたメッセージには、マネージャーだけではなく、全社員に対しての想いが込められています。

「はじめに」「主文・副文」「おわりに」を公開!

「はじめに」

マネージャーとは

  • エイチームの経営者の一人であり、エイチームを深く理解し経営理念を体現していく存在である。
  • また、現在および将来にわたって組織として高い成果を創出できるよう、方向性を示し、素晴らしい労働環境を整え、自分を超える人材を育てることが求められる。
  • そのため、マネージャーになる前とは、大きく役割が変わることを認識する必要がある。

「主文・副文」

  1. 「変化・成長し続ける」
    市場やユーザーが少し先の未来に抱く期待を見据えながら、ワクワクする未来の実現に向けて柔軟に変化・成長し続ける。
  2. 「みんなで儲けることを楽しむ」
    ヒト・モノ・カネ・情報を駆使して新たな仕組みを作り、みんなで儲けを最大化することを楽しむ。
  3. 「お金をちゃんと考えて使う」
    利益やコストへの意識を持ちながら、目的を明確にした上で使うべきところと絞るべきところを判断する。
  4. 「結果にこだわり、向き合う」
    それぞれの役割に応じた結果によって評価されることを理解し、最後まで成功へ導くことにこだわり、たとえ失敗しても次に活かす。
  5. 「本気になるチームにする」
    対価をもらって結果を出すプロフェッショナルの基準をぶらさず、常に助け合い、時にぶつかり、最大成果を出せるチームにする。
  6. 「自力だけにこだわらない」
    最大の成果を継続的に出すために、自力だけにこだわらず、部署・会社・グループを越えた社内外のつながりを生み出す。
  7. 「信頼して任せ、最適な支援をする」
    能力や経験を踏まえて少し背伸びしたチャレンジ機会を作り、責任や権限とともに良質なフィードバックやサポートによってメンバーの成長を促す。
  8. 「論理的に判断し、相手が動く言葉を使う」
    事実だけではなく、その裏側の因果を冷静かつ正確に捉えて判断する。そして、相手の共感と行動を引き出すための言葉を使い、巻き込み、推し進める。
  9. 「前向きに振る舞う」
    マネージャーの感情がチームの雰囲気に影響することを理解する。チームがどんな状況であっても常に前向きに振る舞うことで、チームに活力を与える。
  10. 「思いやりをもって人と向き合う」
    思いやりとは、目配り、気配り、心配り。行動や感情に目を向けながら、時に励まし、時に厳しく、感謝の気持ちをもってみんなと接する。

「おわりに」

マネージャーは役割であって、人の優劣を決めるものではない。常に自分は未熟であることを認識しながら、誰より真摯・誠実・謙虚に学び続ける。

社員の声や経営層の想いを反映した「マネジメントスタイル」策定のプロセス

マネジメントスタイルの策定に向けてプロジェクトが発足。新卒社員やマネジメント層へのヒアリングによる現状把握と課題整理、ヒアリングした情報を元に経営層と人事部を含むコアメンバーで検討会を実施しました。「会社・事業の方向性(価値提供)」「会社の強みや特徴」「組織の在り方」「社員に求める価値観・行動」「マネジメント層が意識すべき価値観・行動」など、企業の持続的な成長に必要な要素を抽出して討議しました。最大100以上の要素が上がりましたが、最終的には10個の要素にまとめ、「マネジメントスタイル」として指針を言語化しました。

策定後は、マネジメント層向けの研修(上司・部下によるサーベイやワーク型研修)やフォロワーシップ醸成を目的に、社員向けの説明会を通して社内啓蒙活動を実施しました。さらに、半年に1回実施する「モチベーション診断」や「上司への評価(サーベイ)」などで定期的に効果測定を実施し、健全な組織運営が可能な仕組みを構築しています。

「マネジメントスタイル」策定後の変化

マネジメント層の意識の変化

マネジメントの責務や役割についての理解が深まり、「マネジメントスタイル」による明確な基準及びサーベイを通した振り返りによって、マネージャー自身のマネジメントの強みや弱みを理解することができました。さらに、マネジメントの具体的な改善アクションを計画できるようになり、自発的に組織運営の実践に活かすことができるようになりました。

社員のフォロワーシップの醸成

マネジメントサーベイの結果は、上司からメンバーへ直接フィードバックするよう促しています。そのため、メンバー自身がマネジメント層の得意・不得意、考えや価値観を理解することができます。マネジメント層とメンバーが相互に理解し合い、両者が協力し合いながら主体的な組織運営への働きかけが期待できています。

エイチームでは、引き続き一人ひとりが生き生きと楽しく働ける環境づくりに力を入れ、経営理念の実現に向けてまい進してまいります。

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