コラム

2024/04/26

【社史研究】エイチームの価値の源泉を探り世の中における存在意義を考える新卒研修

【社史研究】エイチームの価値の源泉を探り世の中における存在意義を考える新卒研修

10名の新たな新入社員を迎えたエイチーム。今年は初めて「社史」を研修に活用して新卒研修を実施しました。この研修のテーマは「社史研究」です。社史を教材として、エイチームの歴史を知り、理解を深めたうえで、エイチームの価値の源泉や世の中における存在意義を考えることを目的に実施しました。

エイチーム20年史「THE 20 YEAR HISTORY OF ATEAM」とは

創業者である代表取締役社長の壮絶な生い立ちをはじめ、創業当時の苦労や事業における紆余曲折など現在のエイチームの姿に至るまでの歩みを赤裸々に明文化し、社員とそのご家族の理解を深めることを目的とした社史です。

2000年のエイチーム設立以降、紆余曲折を経ながら組織・事業を拡大させて現在の規模に成長した一方で、これまでの20年の歩みについては社内外に詳細をアウトプットする機会がありませんでした。2020年に設立20周年を迎えたことを記念し、改めて歴史を紐解く機会を創出し、過去の学びを未来に活かすきっかけづくりと、歴史に関する理解の共通化を目指して社史を制作・発行しました。

【20周年記念社史プロジェクト】成功と失敗から知る20年の挑戦を振り返り、過去と現在から未来を描く20周年史

<社内報アワード2021>エイチーム20年史「THE 20 YEAR HISTORY OF ATEAM」が特別部門のシルバー賞を受賞

社史研究の概要

今回実施した社史を用いた新卒研修のテーマは「社史研究」です。「研究」とは、物事を学問的に深く考え、調べ、明らかにすること。単に講師の講義を聞いて学ぶのではなく、自ら「問い」を立て、仮説検証を重ねながら深く思考するべく、「研究」というアプローチを採用しました。

社史研究は、4月4日(木)・5日(金)の2日間(終日)をかけて実施しました。

社史の構成

構成は「第Ⅰ部」「第Ⅱ部」「資料編」の大きく3つに分類されています。「第Ⅰ部」は『エイチーム20年の軌跡』とし、代表取締役社長の壮絶な生い立ちから創業後までの歩みについて書かれています。「第Ⅱ部」は各事業にスポットを当て、エイチームが展開する様々な事業の立ち上がりから現在に至る過程を、「資料編」では会社概要のほかに主要サービスや年表が紹介されています。

研修の進め方は以下の通り

  1. 社史の第Ⅰ部を全員で朗読、エイチームの歴史や価値について各グループで議論し、まとめを発表
  2. 社史の第Ⅱ部についてグループごとに事業を割り振って各グループで議論し、まとめを発表(プレスリリースやIR開示資料なども調査対象)
  3. 上記を踏まえて、各グループで「エイチームの世の中における存在意義」を議論し、まとめを発表
  4. 最後に、「エイチームとこれからの私」をテーマでメンバー全員が3分間ピッチ

2日間の社史研究の概要。1日目は5時間、2日目は7時間。

社史研究の目的とゴール

社史研究の目的

社史研究を通じて、エイチームの価値の源泉を探り、研究メンバー同士による対話によって、歴史や事業、経営理念、世の中における存在意義などの解像度を高めることが目的です。

ポイントは「対話型」であることです。社史に書かれた文章を文字通りに受け取るだけでなく、ディスカッションや発表などのコミュニケーションを通じて本質的な理解を深め、自分たちの言葉で語れるようになることを意識して設計しました。

社史研究の資料、本研究の目的

社史研究のゴール

社史研究の最終的な結果として、エイチームと未来の自分について、イメージができている状態を目指します。

研究の最後には、社史研究を通じて得た学びや気づきをもとに、メンバー全員がそれぞれが「エイチームとこれからの私」をテーマに3分間ピッチ発表を行います。会社と自分の未来を想像することで、高い当事者意識を培います。

社史研究の資料、本研究のゴールと考え方

社史研究①朗読&グループ議論・発表(第Ⅰ部)

まずは、社史を正しく理解することを目的に、目と耳と心で社史を読むため、約3時間かけて、社史の第Ⅰ部を朗読しました。社史の第Ⅰ部は、当社代表の生い立ち、創業ストーリー、創造性と技術力を発揮しながら生み出された様々なサービスなど、エイチームの価値の源泉に触れています。

この第Ⅰ部のパートを3つに分けて、朗読+グループ議論を3セット行いました。感想や考察、得た気づきや学び、共感を受けたエピソードなどを話し合います。

社史研究の初日の最後には、第Ⅰ部の研究結果の発表として、「エイチームの価値の源泉は何か」「強み・特長・特異性は何か」などをグループでまとめ、各グループで発表を行いました。

社史研修初日のタイムスケジュール

社史研究の様子、初日は朗読&議論

社史研究②事業を通じた世の中の提供価値を探る(第Ⅱ部)

社史研究の2日目の午前中は、社史の第Ⅱ部に焦点を当てます。第Ⅱ部は、エイチームが展開する様々な事業の概要をはじめ、サービスの立ち上がりから現在に至る過程が記載されています。これは、エイチームの存在意義である“Ateam Purpose”である「Creativity × Techで、世の中をもっと便利に、もっと楽しくすること」の「世の中をもっと便利に」「もっと楽しくすること」に相当する部分と考えています。

各グループに割り振られた担当事業について、第Ⅱ部の内容を読み解きます。加えて、これまでのプレスリリースやIR開示資料、入手し得る様々な情報を集め、各グループで各担当事業の研究を進めます。

事業の誕生の背景、ビジネスモデル、成長の苦しみ、提携企業やユーザーへの提供価値などについてリサーチし、理解を深めていきます。

第Ⅱ部についても、各グループで研究結果をまとめ、発表を行いました。

社史研究の2日目、事業を通した社会への提供価値について考察

社史研究③研修の集大成!「エイチームの存在意義とは何か」をグループ発表

いよいよ、研修の集大成として、まとめの発表です。
社史の第Ⅰ部では、エイチームの歴史や文化、価値観、強みや特徴についてを。第Ⅱ部では、各事業・サービスを通じた世の中における提供価値についてを研究しました。

最後のグループディスカッションでは、第Ⅰ部と第Ⅱ部を統合し、「エイチームの存在意義とは何か」を考えます。つまり、“Ateam Purpose”である「Creativity × Techで、世の中をもっと便利に、もっと楽しくすること」の解像度を上げることが目的です。

各グループの白熱した議論の後、各グループ(発表15分)で発表を行いました。

「エイチームの存在意義とは」各グループ発表!

各グループで発表を行います。発表が10分、質疑応答が5分、合計15分が持ち時間です。各グループが約2日間にわたり研究した「エイチームの存在意義」についてプレゼンを行います。

お互いのグループの発表を受けて、うなずきながら真剣に聞く姿、新たな視点を得て納得した様子、時には笑いも起こりながら、発表が進む姿が印象的でした。

Aチームの発表

Bチームの発表

Cチームの発表

社史研究④最後の個人発表「エイチームとこれからの私」

2日間の社史研究を通して、新入社員の皆さんには、エイチームの価値の源泉、世の中における価値提供、そして存在意義について考えてもらいました。

そして、社史研究を締めくくる最後の課題は「エイチームとこれからの私」について、一人ひとりが考え、論じてもらいます。これから社会人としてのキャリアがスタートする新入社員の皆さんに、未来を想像して、自らのキャリアを切り開いてもらいたいという想いでこの個人ワークを用意しました。

「未来の自分」と「未来のエイチーム」を想像しながら、目指す姿、夢や目標、挑戦したいこと、ストレッチしたいことなど、自由に考えてもらいます。

約1時間の個人ワーク(発表内容の検討&発表資料の作成)の後、各自3分間でピッチ発表を行いました。

個人ワーク「エイチームとこれからの私」について一人ひとり考える

個人発表「エイチームとこれからの私」

ピッチ発表は、プレゼン3分・質疑応答2分、一人当たりの持ち時間は5分。新卒社員10名全員が発表しました。一部をご紹介します。

自他を幸せにするために、変化、挑戦し続ける。
ポジティブであり続け、創造性・技術力を高く、自分だけでなく、社会全体を幸せにするべく生きる。

S.K.さん(デザイナー)

形を変え、場所を変え、進化し続ける。そのために…

  • 創造性・技術力を発揮できる領域を発掘する(自ら環境を生み出す)
  • 多くの挑戦から成長し続ける(恐れず挑戦する、今の環境を楽しむ、失敗を財産にする、等)
  • 行動力・瞬発力を意識する
A.O.さん(ゲームプランナー)
  • 自分の価値だけでなく、一緒に働く人たちの価値を上げていけるような動きをする
  • 文化を後輩世代にも伝えていく(幸せを循環させる動き)
  • わくわくを源泉に行動しながら、パーパスを実現する世界をエイチームの一員として作っていく
T.T.さん(エンジニア)

ピッチ発表!皆さん、思考と工夫を凝らした発表内容でした

社史研究を終えて

今回実施した社史研究は、エイチームの新卒研修としては初の試みでした。研修講師は、本記事を執筆している筆者(社長室 IR/PRグループ所属)が担当しました。

たった1冊の「社史」を読み解くこの社史研究。新入社員の皆さんには膨大な情報量を把握・整理し、時にはメンバー同士がぶつかり合いながらも建設的な議論を通して対話を繰り返し、「エイチームは何者なのか」「エイチームの存在意義とは何か」を2日間にもわたり取り組んでいただきました。

また、議論だけではなく、グループ発表・個人発表も多く、思考の持久力も体力も必要だったと思います。しかし、新入社員の皆さんが「エイチーム」と「自分」に向き合った時間はとても価値の高い時間だったと思っています。改めて、2日間、お疲れさまでございました。

本研修は、初実施というのもあり、今後に向けた改善の余地は大いにあるかと思いますが、企業文化・理念浸透を大切にするエイチームらしい研修だったと感じております。

改めて、新たな仲間である新卒社員10名の入社を心から祝福するとともに、「みんなで幸せになれる会社にすること」「今から100年続く会社にすること」という経営理念を大切にしながら、“Ateam Purpose”である「Creativity × Techで、世の中をもっと便利に、もっと楽しくすること」の実現に向け、新たな仲間と一緒に成長してまいります。

研修を終えて…ホワイトボードに議論ノートを張り出し

2日間にわたり議論したディスカッションノートを新卒メンバーの席の近くにみんなで張り出しました。時折り見返しながら、社史研究を振り返っていただくと共に、先輩社員との会話のきっかけになればと願っています。

2日間に渡り議論したノートをホワイトボードに張り出しました

ここを行き交う先輩社員にも見てもらい、先輩・後輩社員の交流を期待します
このエントリーをはてなブックマークに追加