コラム

2023/01/24

【社員インタビュー】デザインの力で“Ateam Purpose”の実現を目指す!クリエイティビティでサービスの付加価値を高めるデザイナーの役割とは

【社員インタビュー】デザインの力で“Ateam Purpose”の実現を目指す!クリエイティビティでサービスの付加価値を高めるデザイナーの役割とは

2022年9月にエイチームの社会的意義を言語化した“Ateam Purpose”として、「Creativity × Techで、世の中をもっと便利に、もっと楽しくすること」を発表しました。今回インタビューしたデザイナーの出口さんは、これまで結婚式場情報サイト「ハナユメ」のリブランディングをはじめ、エイチームの様々なサービスのブランド構築に関わってきました。デザイナーとして「創造性」を発揮するために取り組んでいること、サービスの付加価値を高めるために大切にしているポリシーなどを聞きました。

エイチームライフデザイン プロモーションマーケティング本部 ブランド戦略部 リードデザイナー 出口綾夏さん

高校と大学でデザインを学び、広告制作会社でデザイナーとして勤務。2社の制作会社でグラフィックデザインの業務に携わった後、2016年にエイチームブライズ(現 エイチームライフデザイン)へ入社する。ブライダル事業においてグラフィックデザインから店舗空間デザイン、テレビCMまで幅広く担当。その後はブランド戦略に携わり、デザイナーとして「ハナユメ」のブランディングを推進している。

デザイナーとしての原点「生活に溶け込んだデザイン」

中学生でデザイナーの道を志し、高校・大学ではデザインを専攻しました。2社の制作会社を経て2016年にエイチームに入社しました。

デザインとは、芸術やアートとは違い、相手の課題に対してデザインという手法で解決し世の中に送り出すものだと考えています。その中でも、私が特に憧れていたのは、日常生活に溶け込むようなデザインです。例えば街中の広告など、人が何気なく生活する中で多くの人の目に触れるようなデザインを手がけたいと考えていました。制作会社での業務を通して、数多くのクリエイティブを世の中に送り出せたことはよい経験でした。

これまでのデザイナーとしてのキャリアを振り返ってみると「自分が手がけたデザインを通して誰かに影響を与えられること」に喜びや楽しさを感じてきたことに気づきました。一緒に仕事をする仲間であれば、コミュニケーションを取りながら相手が喜んでくれた瞬間。デザインを届ける相手であれば、デザインを通して、喜びや感動、楽しさ、何かの感情を与えることができたと実感できた瞬間。こうした瞬間に立ち会えるときが、とても好きです。

デザインでブランドの世界観を創出する

ブランド戦略を担うデザイナーへ

結婚式場情報サイト「ハナユメ」は、Webサイトだけでなく、お客さまをご案内・接客するウエディング相談デスク(店舗)を構えています。生活に溶け込んだデザインに携わることができ、お客さまの反応をより身近に感じることができそうだと思い、エイチームへの入社を決めたことを憶えています。

入社して間もなく、ブランドが『すぐ婚navi』から『ハナユメ』に変わりました。サービス誕生から8年目のリブランディングです。私たちが提供する価値を改めて見直し、どんなサービスを世の中に届けるのか、ブランドとしてどのようなストーリーを伝えるのか。そして、ブランド世界観をデザインでどうやって届けるのか。大きな変革期でした。

私はデザイナーとしてリブランディングに関わるグラフィックデザインの刷新を担当することになりました。広告看板や店舗で使用するツールの数々、ブライダルのイベントで使用するツールから電車の中吊り広告にいたるまで、ありとあらゆるデザインを担当。その後は店舗開発や店舗空間のデザインまで手がけるようになりました。

様々なデザインを担当していくなかで、社内で「ブランド戦略」の考え方や必要性について声が上がるようになり、ブランド戦略グループという部署が新設されました。以降は、交通広告やテレビCMなどのマス広告はじめ、ブランドに関わるクリエイティブ全般を担当しました。

ブランド戦略に携わるようになってからは、デザインの表現スキルを追求するだけではなく、経営層とサービス全体やサービスの未来についてコミュニケーションを取る機会も増えていきました。

チームメンバーにも喜んでもらえる

エイチームに入社して良かったと感じたのは、ユーザーの皆さまやお客さまだけではなく社内のメンバーにも喜んでもらえること。制作会社では、ずっとデザイナーに囲まれて仕事をしてきました。様々な職種の人と仕事を進める環境が初めてだったんです。表現の領域で他職種の人をサポートして喜んでもらえることにもやりがいを感じました。

印象に残っているのが、店舗で使用していた紙コップのデザイン。元々はグラスでドリンクを提供していましたが、衛生面などを考慮して紙コップでの提供に切り替えることになりました。

でも、紙コップをそのまま出すのもどうかな・・・と思ったんです。来店されたお客さまに喜んでいただくためにひと工夫したい。そう考えて手描きのメッセージを加えたデザインにしたり、幸せのおまじないであるサムシングブルーを意味する青いリボンをつけたり、デザイナーならではの視点で手を加えました。

接客を担当するウエディングアドバイザーのスタッフより「ドリンク提供が楽しくなった!」と喜んでもらえたのが嬉しかったです。お客さまにも喜んでいただき、「紙コップがかわいかった」とSNSに投稿してくださった方もいました。

事業におけるブランド戦略部の役割

ブランド戦略部の使命は、経営戦略をもとにしたブランド戦略を立てること、その上での表現方法を考えて実施していくことだと思っています。それを社内に浸透させていくことも大きな役割です。考え方だけではなくサービスに関わるスタッフの行動レベルまで浸透させたいです。

といっても、ブランドの社内浸透は本当に難しいですし、まだまだ先は長いと感じています。「ブランド」「ブランド戦略」という言葉一つとっても解釈は人によって違います。ブランドの浸透を専門として担当してきたメンバーもいません。そんななかで自分たちが先陣を切ってブランドを体現していくこと自体、とても大変なことだと思いますが、デザインで表現するだけではなくブランド戦略に携われることにやりがいを感じています。

ブランド戦略部のデザイナーに求められること

一貫性あるデザインでサービスを表現

ブランド戦略を推し進めるためには、サービスに対して一貫した表現をすることが大事だと思っています。例えば、バナーひとつのデザインでもクリエイティブ単体で考えず、サービス全体を俯瞰して一貫性ある表現をすべきです。

デザイナーとして「サービスに関わるすべてにおいて一貫性が取れているのか」と考えることが大事ですし、「経営戦略をもとにサービスが目指す未来に対して今欠けているものは何か、それをデザインの力でどう表現すればいいのか」といった視点を持つことも大切だと思います。

人に話を聞こう、自ら知ろうとする姿勢

会社や事業を知ることも大切です。ブランド戦略部に所属しているデザイナーは、経営戦略を含めて会社や事業について深く知ることが重要です。サービスが目指したい未来を正しく理解し、あらゆる手法で表現することが、私たちデザイナーの役割です。

「こんな未来を描きたいよね」といった声を汲み取って目に見えるものに表現していくことは、デザイナーならではの領域ですし私たちの責任だと思います。そういった意味では、やはり表現力はデザイナーにとって重要なスキルです。でも、「目指したい未来」のような抽象度が高いものを表現することは簡単ではありません。

表現力に加えて、人の話を聞く力も求められます。事業やサービスの未来について事業責任者に話を聞きに行く、自ら知ろうとする姿勢が必要です。話を聞いて内容を汲み取れないと適切な表現もできません。

思考力・表現力・プレゼン力

デザイナーには思考力、表現力に加えて、プレゼン力が必要だと私は考えています。デザインは抽象的なもの。しかし、すべてのデザインには意味があります。それを他人に伝わるように言語化して、論理的に説明するプレゼン力は欠かせません。

その力を鍛えるために、後輩のデザイナーたちには「なぜ、ここは赤くしたの?」「なぜ、このラインは右斜めではなく左斜めにしたの?」と聞いて説明してもらうようにしています。

それでも、他職種の人から数的根拠で話をされるとコミュニケーションが難しくなる場合もあります。そんな時は「体感してもらおう」と後輩に伝えています。あるデザインをパッと見せて「すっごくいいじゃん!」「根拠はないけど数字が上がりそう!」「雰囲気良いね!」という感覚になってもらえるようアプローチする。そんなコミュニケーションを実践するようにアドバイスしています。

“Ateam Purpose”へ対する想い

デザイナーの価値を上げたい

“Ateam Purpose”が発表された時、「Creativity」という言葉が入っていることを嬉しく思いました。エイチームには論理的思考力に長けた人が多いです。でも、論理や数字にとらわれない創造性や感情移入してもらうことも大事だと思うんです。

私は、社内におけるデザイナーの価値をもっと上げたいという目標をもっています。“Ateam Purpose”は、デザイナーの価値向上にもつながると思います。

創造性を高めるために依頼の背景まで考える

デザイナーに必要な「Creativity」、つまり創造性を高めるためには、依頼された時にその背景まで考えることが大切だと思います。例えば、ただ「こういうデザインにして」と依頼を受けてそれに応えるだけの仕事は、決まった表現方法を形にするだけで創造性が高いとは言えません。

依頼の背景まで聞いて、企画段階から入っていくことが大事です。決まった表現を形にするのではなく「本当にその表現方法は適切なのか?」と背景から関わっていく。そうした姿勢が創造性の高い仕事につながると思います。

“Ateam Purpose”はブランドの社内浸透を促進

会社が目指す未来は、会社に所属し、真面目に仕事に取り組んでいたらなんとなくわかります。でも、一人ひとり少しずつ解釈が異なると思うんです。“Ateam Purpose”が策定されたことによって、そのなんとなくの解像度が上がり改めて全員が共通の認識を持って行動できるようになると思います。

そうなれば、エイチームならではの価値提供を最大限に発揮することができますし、社員一人ひとりが会社の目指す未来を実現する一員であると自覚することもできます。ブランドの社内浸透においても、“Ateam Purpose”は良い影響を与えると信じています。

デザイナーとして目指す未来

事業を大きくしていくことはもちろん、社内外におけるデザイナーの価値をもっともっと上げていきたいです。そのためには、私自身だけではなくデザイナー組織として思考力・表現力・プレゼン力を鍛えたい。しっかりスキルを磨いてデザイナーの携わる領域を広げることで、経営にも影響を与えられるようにしていきたいです。

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