コラム

2019/08/29

【社員インタビュー】業界初!結婚式の日取りが予約できるサービス「HIMARI」の立ち上げ秘話と今後の展望

【社員インタビュー】業界初!結婚式の日取りが予約できるサービス「HIMARI」の立ち上げ秘話と今後の展望

エイチームブライズが運営する結婚式情報サイト「ハナユメ」は、お客様がインターネット上で結婚式場を比較し、式場の見学予約ができるサービスです。式場側にお客様の情報をお送りすることで手数料が発生するビジネスモデル。2019年3月、エイチームブライズは新たな事業の柱として、業界初となる結婚式場の日取りをインターネット上で検索・予約ができるサービス「HIMARI」をリリース。今回のインタビューでは、「HIMARI」の立ち上げの背景や目的、目指すビジョンや今後の展望など、サービス責任者のS.K.さんに話を聞きました。

エイチームブライズ HIMARI事業 S.K.さん

2012年4月、エイチームへ中途入社。ブライダル事業「すぐ婚navi」で企画営業や事業企画などに従事。2016年の「ハナユメ」へのブランドチェンジを経験した後、2019年3月に業界初となる結婚式場の日取り予約サービス「HIMARI」をリリース。現在は、エイチームブライズ HIMARI事業部にてサービス責任者を務めている。

結婚式の価値観の変化、ブライダル市場の現在について

ブライダル市場は少子高齢化の影響で日本国内の婚礼件数は減少傾向にあります。1970年前半には年間100万組を超えた婚姻件数が継続的に減少し、2011年以降は60万組台で推移、2018年には、59万組まで減少、過去最低婚礼件数となりました。

婚礼件数の減少の理由は少子高齢化の他にも、結婚式の価値観や金銭感覚、挙式スタイルなど、お客様ニーズや価値観が多様化しているためだと考えられます。さらに、婚姻届は提出するけれど結婚式は挙げないという「ナシ婚」層が20~40代のカップルで増えています。今では、2組に1組が「ナシ婚」と言われるほどです。結婚式を挙げない理由としては、「経済的な事情」「セレモニー的行為が苦手」「授かり婚」「結婚式以外のことでお金を使いたい」といった理由が多いです。

このようにブライダル市場は、社会的な背景や価値観の多様化によって、お客様ニーズが複雑化しています。そのため、お客様のご要望を最大限にお応えすることが年々難しくなっているように感じます。

結婚式場検索サイト「ハナユメ」では「費用」「期間」を解決してきた

ブライダル市場における婚礼件数減少については、私たちがブライダル関連事業をはじめる頃から業界内では周知の事実でした。ですから、結婚式場検索サイト「ハナユメ」は、金銭的理由で悩みを持つ花嫁の理想を叶える結婚式場を探せるサービスとして、同じ式場・同じ品質の結婚式が「時期」を選ぶだけでおトクになるハナユメ割を提供することで、費用面がネックで結婚式を諦めていたお客様に価値提供してきました。

「ハナユメ」の前身「すぐ婚navi」をリリースしたのは2007年。以来10年以上に渡り、サービスの改善をはじめ、結婚式場探しのプロに式場探しを相談できる実店舗「ハナユメウエディングデスク」の運営、結婚式を検討するお客様と結婚式場のマッチングを目的とした総合ブライダルイベント「ブライダルフェスタ by Hanayume(ハナユメ)」の全国各地での開催、フォトウエディングを提供する「ハナユメフォト」など、お客様のご要望に最大限お応えするための多様なサービスを展開してきました。しかし、「ハナユメ」だけではお客様のニーズ全てに応えることができているとはまだ言えない状況です。

ブライダル事業を手掛けるエイチームブライズでは、「一組でも多くのカップルに“理想の結婚式”のきっかけを」をミッションに掲げています。エイチームブライズが業界や市場に提供できる価値は何か、ミッションの実現に向け、常日頃より考えていました。

市場調査で見えてきたお客様ニーズ

お客様ニーズを知るため、結婚式に前向きではない層に絞り込み「結婚式に関する意識調査」を2018年6月に実施しました。その結果、結婚式に前向きではないと回答した方の約半数が「費用」を重視していることが分かりました。また、それとは対照的に、「いつ挙式をするのか」という日取りに関する優先度は低いことが見受けられました。そこで仮説として、最も重要視されている「費用」に合わせて結婚式の「日取り」を調整することができれば、今まで以上に費用懸念で結婚式を諦めているお客様ニーズに対応できるのではないかと考えました。式場側が費用と一緒に空き日程を公開することで、お客様は費用を抑え、他のこだわりたいポイントにお金を使うことができる、そんなサービスが求められていると感じました。

お客様ニーズに応えながらも、式場側の課題も解決したい

お客様ニーズが見えてきたのと同時に、提携式場側の課題も見えてきました。ブライダル業界全体の課題として、慢性的な人手不足に悩まされています。そのため、業務効率化や業務最小工数化などが求められるようになってきました。

現状、1組のカップル様の接客時間は4~5時間ほど。お客様のカウンセリングをはじめ、見積もりや日取りの相談、会場の見学など長時間に渡ります。人手不足の中で、ウエディングプランナーが接客できる対応組数は限られています。そのため、膨大な費用をかけてたくさん集客しても、十分な接客の対応ができません。もちろん、「ハナユメ」から式場に多くの見込み客を送客しても同様です。お客様情報を多く送客すればするほど、式場側を圧迫することになってしまいます。

そこで私たちは、式場側の課題を解決するためには、「結婚式の成約率の高いお客様を送客すること」「式場側の業務効率化」を同時に行う必要がありました。

お客様ニーズに応え、式場側の課題も解決!「HIMARI」立ち上げの背景

「ハナユメ」では、費用がネックで理想の結婚式を挙げることができないお客様や、半年以内に挙式したいお客様のご要望にお応えしてきました。つまり、結婚式そのものに対し前向きなお客様ニーズを解決してきました。一方で、結婚式に対し「(打ち合わせなどの)時間がない」「費用がわかりづらい」「式場に行かないと日取りが予約できない」といった課題を持ったお客様ニーズに応えることは難しい状態でした。

そこで、式場見学をする前にインターネット上で結婚式の費用や自己負担額、空き日をチェックしてそのまま日取り予約ができるサービスを考えました。それが、結婚式場予約サイト「HIMARI」です。

本来、式場見学では約4~5時間ほど、打ち合わせなどの時間を要します。「HIMARI」を利用することで、基本プランからオプション内容、日取りなど事前に決めることができ、打ち合わせ時間を半減することができます。お客様の課題の解決につながります。一方で式場側のメリットもあります。打ち合わせにおける業務の効率化・最小工数化を図ることで、以前より多くのお客様の接客が可能になり、機会損失が最小限に抑えられる。さらに、インターネット上で事前にプランや日取りなどを決めた状態での来館になるため、式場での打ち合わせから契約までの成約率が高い可能性があります。成約率の高いお客様情報を式場側に提供できることもメリットの1つです。

HIMARIのサービスの詳細・ビジネスモデル

「HIMARI」は、旅行サイトでホテルやプランの検索・予約をするのと同じような感覚で、インターネット上で簡単に結婚式場の「空き状況」を確認したり、最安値の「プラン」を検索し、挙式日が予約できるサービスです。今まで、式場へ直接出向き予約しなければならなかった会場選びを、インターネット上でスムーズに完了できるようになります。また、リアルな見積もりのシミュレーション検索や、結婚式に必要なアイテムの金額がわかり、「いくらお金がかかるかわからない」といった問題も解決できるサービスになっています。インターネットを活用するため、いつでもどこでも、リアルな見積もりを確認することができ、複数の日程で価格の比較・検討が可能、簡単にお得な結婚式場を予約できる、業界初の新サービスです。

ブライダル業界に一石を投じたい。「HIMARI」の今後の展望

今後は、インターネット上で完結したいお客様ニーズがさらに増えると考えられます。お客様の情報収集力も格段に上がっています。お客様が求める情報をスピーディかつ十分に提供することで解決できることも多く、対面での接客のみに限る必要は少ないと思います。ブライダル業界は市場が縮小していると言われることもありますが、システム化による業務効率化や仕組化によって新たな価値提供の余地がまだまだある領域だと思っています。

私たちはインターネットを軸に多様な事業を展開する総合IT企業としてブライダルをはじめとした様々なサービスを展開していますが、どのサービスにおいても市場の声を正しく捉え、エイチームだからこそ提供できる価値を最大化させサービスを提供しています。そして、サービス価値を最大化させるためには「人の力」が最も重要だと信じています。私たちのようにサービスを提供する側、サービスを受けるお客様、式場などの提携企業など、いずれも「人」が媒介となってサービスを繋いでいます。私たちが運営するサービスで、「三方よし」の実現を必ず念頭に置いて、価値発揮をしていきたいと考えています。

そして、立ち上げて間もない新しいサービス「HIMARI」においては、引き続きサービスの改善に努めていくと同時に、「結婚式場の日取り予約」というブライダル業界初の取り組みによって、結婚式の価値観をよりポジティブなものへ変えていけるきっかけをつくっていきたいですね。

新規事業で活躍できる人物とは

サービス責任者を務めている私自身、当初は新規事業に向いているとは思っていませんでした。事業企画・開発はどちらかというと苦手分野でした。ただ、「ハナユメ」のサービス改善に関わるうちに、既存事業でも新規事業でも共通して大切な考え方があることに気づきました。3つに分けてお話します。

①課題に対するアンテナが高いこと

課題に対するアンテナを高く持つことが大切。課題を新たな価値発揮の機会であるとポジティブに捉え、課題解決に対し前向きに推し進める力が大切。課題の裏には必ずニーズが隠れています。ニーズを的確に把握し、必要とされるサービスの企画や創出が求められます。

②身を置いている市場環境を正しく把握すること

市場やお客様に真摯に向き合い、ニーズや課題を正しく把握することは、課題を発見する力や新規事業を考える大前提で最も大切だと思っています。新規事業は決して企画力のみが必要なわけではなく、市場理解が必要不可欠です。

③事業成功に対して強い意志を持つこと

最も大切なことです。それは、事業を成功させたいという強い想いがあるかどうかです。目標に対し粘り強く挑む姿勢が必要です。

企画会議の様子

「すぐ婚navi」時代を含めて「ハナユメ」は、リリースして約10年になります。式場様との信頼関係を構築し、現在は600会場以上と提携しています。多くのカップル様の結婚式を通し価値提供をし続けてきました。結婚検討層における「ハナユメ」認知度は約60%に達するなど、長年の積み重ねによってサービスを育ててきました。事業を成長させるためには、時間はかかります。

そのため、会社や事業、関わる市場を今後どのように成長させたいのか、強い当事者意識を持って常に考えて行動できる方が新規事業に向いていると思います。また、緻密な戦略のもと成功の確度を高めていくことも大切ですが、時には思い切った判断も必要です。既存事業と違って新規事業はトライアンドエラーでしか検証ができません。頭だけで考えて行動ができなくなることは本末転倒です。覚悟を持って、挑戦する気持ちが大切ですね。サービスリリース後は、仮説・テスト・検証・改善を繰り返し行いながら、サービス改善を地道に進めていきます。

「HIMARI」をブライダル事業の第二の柱として成長させていきたい

結婚式の価値観やお客様ニーズが多様化するブライダル市場において、私たちが提供できる価値や貢献はまだまだ大きいインパクトとは言えません。ですが、エイチームブライズのミッションである「一組でも多くのカップルに“理想の結婚式”のきっかけを」の実現に向け、市場と向き合い、式場側の課題解決やお客様ニーズに最大限の対応するため、既存サービスである「ハナユメ」をはじめ、新規事業「HIMARI」を通じて、新しい価値提供をし続けていきたいと思います。

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