住宅ローン繰上げ返済の利息を抑える方法
男性44歳公務員既婚/子供あり
年収:600万円
貯金・資産:150万円
相談内容:返済
8年前に3500万円のマンションを購入し、後二年で住宅ローン控除ができなくなります。そのタ イミングで繰り上げ返済を予定しているのですが利息をできるでけ少なくするように現在の繰り上げ返済できる額でどのくらいの利息を少なくすることができるのかが知りたいです。 追記 大手都市銀行から10年固定1.15%で約3500万円借りています。妻は契約社員で働いており、年収350万円ほどです。中学1年生の子供がひとりおります。
回答一覧
- 八木 陽子
2024-02-20
TERUさん、ご質問ありがとうございます。 10年固定の住宅ローンを組まれており、住宅ローン控除がなくなったタイミングで繰り上げ返済を考えていらっしゃるとのことですね。 繰り上げ返済で注意しないといけないのは、手持ち資金を繰り上げに回しすぎて生活がたちゆかなくなることです。 特にお子様が中学1年生とのことで、今後しばらく教育費がかかることが予想されます。公立の高校に行かせる予定が私立に行くことになってしまい、想定以上に教育費が多くかかった、という例もあります。 そのため、まずは教育費を含めたライフシミュレーションをしてみてください。 日本FP協会のホームページに無料のキャッシュフロー表がありますので、こちらを参考に使われるとわかりやすいです。 https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/ 次に病気やケガなど不測の事態に備え6ヵ月分の生活費と、旅行や子供の入学費用など3年以内に使用予定が決まっている大きなお金は手元においておきましょう。 以上の資金を確保したうえで、残りを繰り上げ返済に回しましょう。 繰り上げできる場合は、早い時期に行うほど利息の支払いも減るため、無理のない範囲内でこまめに住宅ローンを返済していくと良いでしょう。 ただもしシミュレーションで、将来お子様が高校・大学とも私立に行くころに手持ち資金が厳しいとなった場合は、繰り上げしすぎないようにしましょう。 なお、「どのくらいの利息を少なくすることができるか」というご質問に関しては、上記をふまえたうえでシミュレーションしてみてください。 シミュレーションの方法としては、以下の3つの方法をおすすめします。 ①公的機関(住宅金融支援機構など)のホームページで試算してみる 参考:https://www.jhf.go.jp/simulation_loan/ ご自宅で考えうる色んなパターンを気軽に試算できます。 ②住宅ローンを借りている銀行でシミュレーションしてもらう ③ファイナンシャルプランナーに相談する 有益なアドバイスをもらったり、繰り上げ返済以外にもいろいろ相談することができます。 有料にはなりますが、保険や投資商品などを売っていない独立系ファイナンシャルプランナーのほうが中立的なアドバイスをもらえるのでお勧めです。 いずれも色んなパターンで考えてみましょう。 最後に、10年固定終了後の金利や支払期間によっては借り換えも選択肢のひとつです。 検討される場合は、借り換え諸費用を含めた支払総額で 比較するようにしてくださいね。
- 千日 太郎
2023-12-22
TERUさん、ご相談をありがとうございます。公認会計士の千日太郎です。 住宅ローン控除を受けられる期間は、ローン残高×控除率の金額だけ所得税と住民税からキャッシュバックが受けられますので、あえて繰り上げ返済しないというのが賢い選択で、そのポイントをちゃんと押さえられていると思います。 また、10年固定金利は11年目からは基準金利からの引き下げ幅が小さくなってしまいますので、もし2年後も今の基準金利が続くとすると、引き下げ幅が小さくなってしまった分だけ適用金利が高くなってしまうという弊害があります。10年固定で1.15%であれば、11年目からも同じ10年固定を選んだとして2~3%、変動金利を選んだとして1.8%くらいの水準になるケースが多いです(基準金利が今の水準を同じくらいと仮定)。 利息の負担を減らす方法としては繰り上げ返済が妥当です。その点もちゃんと押さえられていると思います。しかし、現在お持ちの150万円を全額繰り上げ返済にまわしたとして、節約できる利息がいくらになるのか?計算してみましょう。 繰り上げ返済の方式には期間短縮型と毎月返済額軽減型があり、そのどちらを選ぶかによっても節約できる利息額が違います。 利息の節約が多いのは、期間短縮型です。10年目に期間短縮型で150万円を繰上返済すると、返済期間は1年7カ月短縮され、利息の軽減額は約76万円、11年目以降の毎月返済額は108,816円となります(変動金利で1.8%と仮定)。 毎月返済額の軽減を優先するなら返済額軽減型です。10年目に返済額短縮型で150万円を繰上返済すると、返済期間は変わらず、利息の軽減額は約36万円、11年目以降の毎月返済額は103.098円となります(変動金利で1.8%と仮定)。 むろん、手持ちの資金を全て繰り上げ返済に回してしまうと、不測のアクシデントに弱くなってしまうため、お勧めできません。しかし、最大限の繰り上げ返済を行ったとしても、それほど家計の足しにはならないということになります。 これからお子様の進学等で物入りな時期が近づいてきますので、その貯蓄をしつつ、繰り上げ返済資金を計画的に貯めていくことをお勧めします。
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