住宅ローンの完済が65歳を過ぎても、大丈夫?

Question

今住んでいるアパートの築年数が古く、新しい部屋を探しています。
部屋を探しているうちに、今後結婚の可能性もないので、マンションを買ってみようと思いはじめました。
しかし、あまり貯蓄がなく、できれば35年でローンを組みたいのですが、そうすると完済が70歳を超えそうです。
完済が65歳を超えても大丈夫でしょうか？

飯田道子 · Accepted Answer

住宅ローンを組んでマイホームを購入したいとのこと。その場合、完済が70歳を過ぎることから、大丈夫か？というご相談です。購入する物件価格によって借入額が変わってきますので、無理ない範囲の物件を購入するこが大切です。

では、いくらお金が借りられるのか、確認してみましょう。

住宅支援機構の「フラット35」を年2.0％、35年ローンを組む場合、相談者様の年齢、年収から借りられる上限金額は2,641万円までです。つまり、諸費用を含めて、この金額内で納められる物件となります。

また、上記条件で2,641万円をボーナス払いなしで返済する場合、毎月の返済額は8.8万円、総返済額は3,675 万円におよびます。現在の会社に65歳まで働けたとしても、その後も毎月8.8万円返済するのはかなり難しいのではないでしょうか。

こちらのシミュレーション結果から判断すると、購入する物件価格を下げる、親からの資金援助を受けるなどを考えて、65歳を過ぎても負担がない程度の金額に収まる程度の金額にしなければなりません。

気になる物件があったらシミュレーションをし、65歳以降の返済に問題がないかを確認することが必要です。

参考：借入希望金額から返済額を計算：【フラット３５】 (flat35.com)

千日太郎 · Answer

わたしは著書やユーチューブで無理なく返済できる住宅ローンの金額を計算するための「4つのルール」を推奨しています。
①毎月の返済額を手取り月収の4割以下に抑える
②シミュレーションは元利均等返済
③シミュレーションは固定金利
④定年時のローン残高を1,000万円以下に抑えるというものです。

老後破産に対しては④定年時のローン残高を1,000万円以下に抑えるというポイントを守っておけば、リスクを低く抑えることができます。
定年は65歳に延長されており、今は70歳を努力目標とする流れとなっていますので、ご自身の健康年齢を延ばす努力とセットであれば65歳を超える計画も無謀とは思いません。
むしろ、完済を急ぐあまり返済期間をあえて短く設定する方が危険です。返済期間は後からでも繰り上げ返済することで随時短縮できますが、後から延ばしたいという場合は銀行に交渉しなければならなくなり、その際にブラックリストに載ってしまうことになるからです。

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