長期優良住宅を建てる場合の住宅ローンの組み方。

八木 陽子

2023-12-21

長期優良住宅の購入をご検討中なのですね。 弊社では、住宅購入金額の２割程度は現金を準備されるようにお勧めしています。住宅購入にかかる諸費用や引っ越し代、新居での家具家電など、何かと現金が必要になるからです。 また、５年以内にお金のかかるイベント予定がある場合は、その分の現金も手元においておくようにしてください。 以上をご準備いただいたうえで、まだ手元資金に余裕がある場合、 ご質問の「住宅借入金等特別控除を考慮した」住宅ローン額は ① 支払っている所得税、住民税との比較 ② 住宅ローンの金利との比較 をしてみてください。 ① 支払っている所得税、住民税との比較 住宅ローン減税は支払っている所得税（一部、翌年の住民税）までしか戻ってきません。 そのため、支払っている税金が戻ってくる範囲内の住宅ローン額を設定すると良いでしょう。 例）年末の住宅ローン残高　3,000万円の場合 ⇒税金が戻る上限は　3,000万円×0.7％＝21万円 住宅ローン控除額（住宅ローン残高×0.7％）が年間の所得税額よりも大きい場合、住民税からも控除されます。住民税控除額の上限は、所得税の課税所得金額の5％ （上限97,500円）です。 つまり旦那様の源泉徴収票を確認いただき、 ・年間の所得税 ・年間の住民税（ただし上記の上限額まで） の合計が21万円以下であれば、現時点での住宅ローン額は3,000万円より低いほうが良い、ということになります。 ② 住宅ローンの金利との比較 借りる住宅ローンの金利が0.7％（住宅ローン減税の控除率）より高ければ、頭金を多く入れるほうが良いでしょう。 いずれにしても、無理なく支払いを続けられることが一番大切です。 住宅ローンは一度組むと長い期間続くため、後悔のないようにシミュレーションをしっかり行ってくださいね。 なお、2024年から住宅に関する税制が改正されるので注意してみてください。

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