退職金で住宅ローンを一括返済するかしないか
男性42歳会社員既婚/子供あり
年収:650万円
相談内容:返済
40歳の時に金利の安さで変動金利を35年ローンで借りました。子供は3人いて、一番上でも、中学生です。定年を迎えても、住宅ローン も教育費もかかる見込みです。一応、退職時には退職金で一括返済できる予定です。すっきりするには、退職金で一括返済が気持ちとしては楽ですが、退職金を手元に残しながら引き続きローンの返済を続けることも可能かなとおもっています。どちらがいいでしょうか。
回答一覧
- 八木 陽子
2023-11-20
NINEさん、ご質問ありがとうございます。 退職金で住宅ローンを一括返済されるか、手元資金を残してそのままローンを払い続けるかを迷われているとのことですね。 結論から言うと、その時の住宅ローンの金利によります。 NINEさんは変動金利で借りられているので金利上昇リスクがあります。 今後変動金利が上昇したときには、月々の返済額や総返済額が増える可能性があります。 その場合、急に返済額が上昇して家計が混乱しないようにするために、一般的には次の2つの措置があります。 ① 5年ルール(元利均等返済の場合) 借入金利が上がっても、毎月の返済額が5年間は上昇しない ②125%ルール 5年ごとの毎月返済額の見直し時の上昇幅が、前回の毎月返済額の125%を上回らない 例)毎月の返済額が10万円の場合、見直し後の返済額の上限は12万5000円 家計の面では助かる2つのルールですが、デメリットがあります。 どちらも金利が上がった際には返済額に占める利息が増加し、借入元金がなかなか減らなくなるのです。 その結果もともとの借入期間では完済できなくなる可能性があり、原則として最終返済日に『残額を一括して支払う』必要があります。 そのリスクを理解したうえで、変動金利の動向を気にしておく必要があります。 変動金利のベースとなるのは「短期プライムレート」という金利指標です。 金融機関が優良な貸し出し先に1年以内の短期の融資をおこなう際に使用する金利です。 この短期プライムレートは14年ほど変化していませんが、今後どのような動きをするのかはなかなか予想できません。 住宅ローンの利息は後半になればなるほど利息の割合が減るため、もし退職金をもらった時期に住宅ローンの金利が低いのであれば「手元資金を残してそのままローンを払い続ける」という選択肢になるかもしれません。 逆に金利が上がっていく場合には、「退職金で一括返済する」、「退職金での一括返済を待たずに繰り上げ返済をしたほうが良い」という選択肢になります。 いずれにしても、大事なのは、退職金を支給されたときの金利です。 普段から金利動向をチェックしておきつつ、いざとなれば繰り上げ返済や一括返済ができるように準備をしておきましょう。
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