定年退職を見据えた資金繰り
女性53歳未婚/子供なし
年収:300万円
貯金・資産:780万円
相談内容:定年・退職金
緩やかに第一線を退き、無理なく緩やかに次のステージに移りたい。 そのために今からできるマネープランを教えて 欲しい。
回答一覧
- 合田 菜実子
2022-12-14
50代、豊かなセカンドライフを実現するために、今後のマネープランについて考えるのはとても大事ですね。 数年前、老後2,000万円問題が話題になりましたが、実際にどれくらい資金が必要かは、その方の暮らし方や生活に対する価値観によって異なります。 ポイントは必要なお金について考える際「平均額がいくら?」ではなく、「自分だったらいくら?」と考えることです。 まずは、退職時点でどれだけお金を準備しておけば安心できるか、逆算してみます。 女性の平均寿命は87歳ですが、もっと長生きするリスクも考えて、100歳までと想定されることをお勧めします。 退職は年金開始年齢でもある65歳と仮定して考えてみましょう。 例えば、毎月の生活費が16万円、年金収入が14万円(※1)だとすれば、毎月2万円不足することになります。 100歳までは35年ありますので、毎月の不足額2万円を35年分で(12か月×35年)で計算するとトータルの不足分が840万円になります。 この日常生活費以外に考えられるまとまった支出、医療費や介護費(300〜600万円が目安)、お葬式代(約110万円※2)、その他、予備費も加えます。 海外旅行や趣味などの娯楽費も準備できると理想的ですね。 持ち家の場合は、将来の修繕費等も考慮します。毎月の不足額と一時的な支出の合算額が約1,500万円だったとすれば、現在すでに準備できている780万円との差額、720万円が不足額ということになります。 退職金が500万円もらえると仮定した場合、差し引いた不足額は220万円になりますので、65歳までに220万円を貯める方法を逆算します。 65歳まではあと14年ありますので、単純に割り算をしてみましょう。220万円÷14年÷12か月=約13,000円となります。 これから、毎月13,000円ずつ貯蓄することができれば、65時点でセカンドライフに必要なお金を準備することができますね。 「つみたてNISA」などを活用し、運用で殖やすことができれば、より豊かな老後が過ごせそうです。 「〇年までにいくら貯める」そのためには「毎月いくら貯蓄が必要か?」目標額を貯蓄するためには「毎月いくらでやりくりしたらいいか?」ブレイクダウンして予算だてすることで、「今、何をすべきか?」の対策方法が見えてきます。 漠然とした不安は、数値を明確にして可視化することで軽減することができます。 今回は、モデルケースで算出してみましたが、実際には、ご自身に置き換えて計算してみてくださいね。 ※1厚生年金受給者平均月額(2020年)14.6万円 実際の年金額はご自分の「ねんきん定期便」で確認しましょう ※2葬儀にかかる総額(基本料金・飲食・返戻品の合計)は110.7万円 お葬式に関する全国調査(2022年)
- 八木 陽子
2022-12-12
年金が老後資金の柱となるため、まずは年金をいくら受給できるのかを把握しておく必要があります。 1年に1回、日本年金機構から誕生月に「ねんきん定期便」が送られてきますが、50歳以上の方は現在の年金加入条件が60歳まで続いたと仮定した場合の、65歳から受け取れる老齢年金の見込額を確認することができます。 また、日本年金機構のねんきんネットにログインしても確認することができます。 この見込み額を基に、老後の資金計画を立ててみてください。 定年退職後は多くの方が収入より支出のほうが大きくなりますので、年金に貯金や資産を加えた額が長い老後人生の中でマイナスにならないようにする必要があります。 緩やかに第一線を退きたいというご希望ですので、60歳以降は時短、日数を減らすなどしつつ、なるべく資産の減少をゆるやかにされると良いでしょう。 ねんきんネットでは加入者自身で詳細な条件での試算もできるので、給与や賞与などの変化に応じた年金額の把握が可能です。働き方をゆるやかにされた場合の年金額をお調べになってみても良いと思います。 余裕がある場合は国民年 金の受け取りを遅らせ、受取額を増やすというのも良い方法です。遅らせることで月あたり0.7%増額されます。 2022年4月からは75歳まで遅らせることもできるようになりました。 投資をされている場合は資産を減らさないということを第一に考え、債券などのリスクが低いと言われるものの運用にシフトしていきましょう。
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